第四十六話 イーグル38の説明ビデオ


      

イーグル38のコンセプトはデイセーラーですから、セーリング重視という事になります。どの程度のレベルかと言いますと、セール面積/排水量比は24.9なので、パフォーマンスクルーザー並みと言えます。でも、パフォーマンスクルーザーよりかなりセール面積は小さいですから、操作はし易い。にも拘わらず、同等のパフォーマンスを得ています。それが、このヨットに限らず、デイセーラーの特徴です。セールは小さく、でも速い。何故なら、排水量が軽いからです。

ビデオでは、イーグル38の装備について説明しています。メインセールを電動ウィンチで上げ、ジブセールも電動なので、ボタンひとつで展開でき、その後、ジブシートは電動ウィンチで操作、メインシートはキャプティブウィンチなので、シートを引くだけでは無く、シートを出す事もボタン操作です。コクピットには、これら電動ウィンチのボタンが並んでいますね。ステアリングの位置から、全てを操作する事ができます。

このビデオではバックステーアジャスターがマニュアルになっていますが、もちろん、油圧にできます。その他、バウのアンカーは、アンカーロッカーから簡単に出し入れができます。使わない時はロッカーに収納しておけば、見た目もスッキリというわけです。

内装は狭いですね。真っすぐ立てません。まあ、真っすぐ立ってうろうろする程広くもありませんが。でも、デイセーラーにとっては、これで十分。1泊、2泊ぐらいはできるし、第一、このヨットで生活したいわけじゃない。それよりセーリングなのです。

38フィートですが、シングルハンドでセーリングを堪能できます。サイズの割に幅が狭く、デッキも低いので、その分ボリュームの圧倒感がありません。風圧面積も低い。よってシングルでもOKです。また、もし、セルフタッキングジブにしたいなら、それもOKでしょう。何しろ、SADR値が24.9もありますから、少しジブが小さくなっても、まだまだ余力がある。

前後の長いオーバーハングはクラシック艇の大きな特徴です。これによって水線長が短くなるのは、百も承知ですが、この美しさには代えがたい。 このクラシックの見た目とは逆に、工法はこれと違って最新のバキューム工法を採用しています。

セーリングを気軽に堪能したいという方向けのヨットです。何日も何日も旅を続けるという乗り方では無く、2,3時間程度で集中的に味わうのが主になって、時にウィークエンドクルージングも楽しむ事ができます。それと何と言っても、このヨットのデザインの美しさ、そこに最大の特徴があります。美しさというのは、理屈では無く、感性に働きかけ、実に気持ちが良いものです。


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