第四十九話 新年のご挨拶


      

明けましておめでとうございます。昨年は、世界中がコロナで大騒ぎした年でしたが、それでも世界は回る。今年はいったいどんな年になるのか、コロナはどうなるのか、と心配するより、我々は頑張って、ただ、できる事をするしか無い様です。

さて、このTALKも書き始めてから20数年が経ってしまいましたが、今年はどうしようかと、毎年悩んでおります。この業界に長い事居ますが、昔に比べて、ヨットも随分進化してきました。その進化は、それぞれのコンセプトにおいて、その特徴がより強化されていきます。つまり、クルージング艇は、よりキャビンの快適さを追及してきました。それによって使い方も、変わっていきます。

すると、一方で、セーリングを重視したヨットも進化していきます。セーリング重視となると、レースを思いますが、このジャンルは幅広くなって、キャビンの快適性と同時にセーリングも重視というパフォーマンスクルーザーがあり、また、それよりもっと、キャビンをシンプル化して、セーリングを強調してレーサー寄りになるレーサークルーザーもあり、そのバリエーションは幅広い。

そんな中で、デイセーラーの台頭も見逃せません。あるジャンルのヨットの進化が進むと、ある点が強調され、その代わり、別の処が弱くなる。そうすると、別のジャンルのヨットが出てきて、それを埋める。それが全体の流れだと思います。しかし、昔に比べれば、選択肢は広くなってきた事は間違いありません。という事は、もはや、ハード面では無く、自分の使い方、遊び方、何を最も味わいたいか、そういうソフト面が明確であればある程、今のヨットはそれに応えてくれます。

これからは、それがどんな性能なのか、どんな機能を持つのか、どれ程のクオリティーなのか、と問う事と同じぐらい重視しなければならない事は、自分が何を味わいたいのかと、問う事になるのではないかと思います。セーリング、クルージング、レース、ヨット泊、ピクニック、メインテナンス、別荘、他にもあるでしょうが、何となくでは無く、より具体的に想像できた人こそが、ヨットを本当に心から楽しめるようになれるのではないかと思います。そんな事を考えつつ・・・・・

では、良いお年を!


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