第七十四話 アルコナ345インテリアの紹介


      

ビデオをご覧頂きますとインテリアは非常に充実している事が解ると思います。スウェーデンのアルコナヨットは、このインテリアにしてパフォーマンスを重視しています。それが、このヨットの特徴だと言えます。このヨットはアルコナ345、排水量は5,200kgで、排水量としては、クルージング艇の30フィートクラス、つまり、このヨットは34フィートですから,このサイズにしては軽いという事です。これだけの広さとインテリアの作り込みにしては、軽量化に尽力されている事が解ります。

それでセール面積/排水量比は25.3に及びます。船体は20mm厚のデビニセルコア材のサンドイッチ構造、樹脂はビニルエステル、もちろん、バキュームインフュージョン工法を採用しています。また、船底には亜鉛メッキ鋼のフレームが設置されており、マストやステイ類、及びキール等のストレスをこれで受けております。下の360ビューから、インテリアとコクピットをご覧頂く事ができます。

 360度ビュー

このヨットはダブルハンドで楽に操船する事ができますが、残念ながら、シングルハンド仕様というわけではありません。でも、最近のスラスターなんかを設置すれば、シングルでも可能だろうと思います。

このヨット、ハイパフォーマンスでありながらクルージング性能も高い。よって、家族でのクルージングを楽しむにも良いし、或いは、友人達とレースを楽しむにも、それだけの性能を持っています。だからパフォーマンスクルーザーというコンセプトになります。

一般的には、いわゆるクルージング艇が最もポピュラーで、もちろん、用途によってそれで良いのですが、こういうパフォーマンスクルーザーになりますと、クルージングはもちろん、それ以外の時に、セーリングをより面白く味わう事ができるというものです。

実は、パフォーマンスクルーザーとレーサークルーザーの分類は明確ではありません。時に、ひとつのヨットをパフォーマンスクルーザーと呼んだり、レーサークルーザーと呼んだりです。でも、勝手ながら、キャビンを造り込んでいながら帆走性能の高いヨットをパフォーマンスクルーザー、そして、内装をシンプル化して重量の軽量化を図り、パフォーマンスを上げているのがレーサークルーザーと分類しています。

アルコナヨットは本当に外洋を走れるヨットです。これは一般クルージング艇の帆走を高めたヨットでは無く、外洋クルージング艇の帆走性能を高めたヨットとして捉えるのが正しい見方ではないかと思います。この事は、たとえ外洋を走る事が無いにしても、沿岸を走る時でさえも、時化た時は特にその違いが解ります。
これぞ本当のハイクオリティーだと思います。


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